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− 希望−


オープニング


「・・・特定の生物の遺伝情報を、ウィルスを媒介として感染主に注入する。
注入されたウィルスは感染主の中で、猛烈な勢いで増殖を始める。
・・・やがて新陳代謝によって全ての体細胞がそっくり入れ替わる頃、
感染主は新しい生命体として生まれ変わるのだ! しかしながら、
感染主のほとんどは急激な身体の変化に耐えられず、絶命してしまうのだがね・・・。」


A.D. 1993 日本
生物工学の異端者、フリッツ・ウォーレンの研究は、彼の突然の死をもって大きな後退を余儀なくされた。
が、しかし、伊集院財閥の手によって、研究はその後も脈々と受け継がれていった。
そして・・・・・・

A.D. 2014 アメリカ
破滅は突然訪れた。

フロリダの田舎町において、些細なミスにより、重大なバイオハザード・・・生体汚染が発生。
世界の様相は一変する。
長い潜伏期間を過ぎて発病した患者の異常さに、医師団が気づいたときには、もう遅すぎた・・・。
実験段階のそれとは比べものにならないほどの生命力を有したウィルスは、
すでに風にのって全世界にばらまかれていた。

通称名・・・クラブHT1。
発病すれば哺乳類に至っては98%、植物に対しても50%の死亡率を誇るウィルス。
例え一命をとりとめたとしても、キャリアーはその身体と精神に異常な変容を引き起こす。
それからの約一世紀・・・
それは、人類にとってまさに『暗黒の時代』『恐怖の時代』であった。

ウィルスに対抗する決定的な手段も見いだせないまま、キャリアに対する弾圧は日増しに激しさを増していく。
持てる者と持たざる者の対立・・・恐怖や不安が暴動と殺戮を引き起こし、
明日をも知れぬ不安が人類を自暴自棄な行動へとかりたてた。
人類が滅亡するのももはや時間の問題・・・
誰もがそう考えるのも無理からぬことであった。

だが、そこに一筋の光明が指しこむ。ドーム都市建設プロジェクトである。
絶望の淵から助け出された人々は諸手をあげて賛同した。
やがて、ワシントンDCから始まったドーム都市の建設は、瞬く間に全世界の都市に広まっていった。
それは、ウィルスに苦しめられた人類の悲願であったが、
同時に、人類の全ての自然に対する決別の象徴でもあった。
見捨てられた街や都市は、それから半世紀を待たずして、原生林の樹海へと変貌してゆく。
ドーム都市はあたかも、
人類という種の最後の砦のようであった。

D.C.256
ジョセフ=ミズハラ博士夫妻 事故死
ミズハラ氏はアリスト・ドーム・シティ直属研究所において数々の著名な功績を残したことで知られている
が、研究所辞職後の消息は謎に包まれていた。
博士夫妻は即死、
幼い子供二人だけが奇跡的に生き残り、保護される。しかし、その事件は決して公にされることはなかった。

生き残りの少年が、少女に再会した時、
運命の歯車はまわりはじめた・・・。

第一章 ドーム・シティ


テレスシティに住む少年・ジャッキーは、いとこのルシアに十年ぶりに会いに行く。
ルシアは学校でいじめにあっていて、14歳の時に男子生徒たちに集団で乱暴された。
ルシアはひどいショックを受け、長期入院。それまで住んでいたプルートシティからアリストシティへ転校した。

アリストシティでジャッキーはルシアに再会する。

『・・・ジャッキーって、・・・犬みたいね』 『ルシア、待ってよルシア〜』

ジャッキーはルシアから、ルシアの頭から離れない風景について話を聞く。
その風景は樹海の中のように思えるらしい。 全く信じないジャッキーに腹を立てるルシア。

『皆が知らない方がいいっていうんだから、そのほうがいいんじゃないの?』

翌日、二人が口喧嘩しているとナンパ男・ロイが現れ、ジャッキーと一緒ならと、ルシアはロイの車に乗ってしまう。
車は道を外れて行き、樹海近くのゴミ捨て場でロイがルシアに襲いかかる。
揉みあっているうちにルシアは車の外へ。ジャッキーも追いかける。

第二章 禁断の森


ジャッキーとルシアは数日間樹海を彷徨い、衰弱していた。
水場を見つけるも気絶してしまうジャッキー。そこをペンダントを首に掛けた変異体・リアに助けられる。

『え〜ん、怖いよ〜。怖い、怖い、怖いよ〜。』 『みゅ? みゅ〜』
『会った瞬間、リアって名前が思い浮かんだのよ』

しばらくの間、リアの住んでいる洞窟で暮らす三人。
どうもルシアは樹海の風景に見覚えがあるようで、樹海を探索する。

ジャッキー達は樹海の中の人工物で、人が住んでいた形跡を見つける。
そこに突然襲いかかってくる獣。ジャッキー達は何とか逃げ切るが、ルシアの様子がおかしくなる。

『もっと強くなりたい・・・でも、どうしたらいいんだろう?』

第三章 失われた記憶


昔の事を思い出すルシア。ジャッキーは塞ぎこむルシアに対して何もできず落ち込む。
リアに慰められるジャッキー。あの時はそうする事が自然に思われたんだ、という訳で、リアと『愛の儀式』

ジャッキー達はリアに案内してもらってドームシティへ戻ろうとするが、
ドームシティのゲートで変異体であるリアは連れ去られ、ジャッキーとルシアは記憶を消されてしまう。

ルシアのポケットの中にリアのペンダントが入っていた。
ペンダントの上に二人の手が重なった瞬間、閃光が走り二人の記憶が蘇る。

『自分に都合の良いことは素直に受け入れるのがコツなのよ』
『ルシアパンチをおみまいするの?』

第四章 コンクリートの迷路


ルシアの友人・メグに協力してもらって研究所の端末をハッキングすると、変異体捕獲とのニュースが見つかる。
ジャッキー達は研究所に潜入し、リアの手がかりを探す。
そこでナンパ男・ロイに再び遭遇。ロイは研究所の警備員だった。
ジャッキーを助けるためにロイに辱められるルシア。ジャッキーはメグの助けを借りてロイを捕らえ、情報を引き出す。

『ロイのあそこって、ちっちゃい・・・』

ジャッキーとルシアが研究所を探索していると、所長ガーディナルの娘・ナギに出会う。
ナギから鍵を奪い、その鍵を使ってジャッキー達はリアと再会する。

その時部屋のモニタが点き、縄を抜け出したロイがメグを襲っている光景を見せつけられる。
ルシアとジャッキーはメグの元に駆けつけるが、再びガードロボットに捕まってしまう。

この後ジャッキー達は研究所所長・ヴォルフガング=ガーディナルに対面し、
隠された事実を知っていくことになる。
『同情って優位の者が自分より下の者に対して抱く感情でしょ?』
『必要のないやつなんていないんだぜ、きっと。いつだってどこかに自分を必要としている誰かがいるんだ。
めぐりあえるかどうかは運次第なんだろうけど』

to be continued...


BGM
01,パンドラの森
02,ドーム・シティ
03,ライラ
04,ロイのテーマ
05,樹海
06,ガール☆
07,センチメンタル
08,ハートビート(旧タイトル α)
09,ラボラトリー
10,真冬の盆踊り
11,エマージェンシー
12,愛の儀式
13,フィナーレ
14,そして時は流れ僕達は生きていく


GAOGAO! 2nd 『パンドラの森』 Staff 
CGワーク:あけこ、たいらひとし、三峰奈緒、瀬川直子
メイン原画:御野眠
サブ原画:田無栄造、たいらひとし
シナリオ:三峰奈緒
Hシーンサポート:西崎圭一
システムプログラム:佐藤雅一
シナリオプログラム:島根舞人
シナリオプログラム補助:ヘルパー TOSHI
音楽:萌木一路、URU☆
企画・制作:フォア・ナイン 
1994/04/16


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